重度知的障がい者へ緊迫感を伝える3つの方法 ~グループホーム友の場合~
こんにちは!
気温も下がり、乾燥が気になる時期になりましたね。
グループホーム友 世話人の藤元です。
今回は、友での『避難訓練』の様子をご紹介致します。
グループホーム友では、年に2回火災発生した場合と自然災害が発生した場合の2つを想定して訓練を行なっています。
今回は、『食堂からの出火』を想定して訓練を行いました。
流れは一般の訓練と同様、避難指示に従って、安全な場所へ避難し点呼をとって終了です。
年に一度通報・消火訓練もおこなっています!
グループホーム友は、重度知的障がい者の方が生活しています。
職員の声かけ『火事です!避難してください!』を正確に理解して、誘導に従っている方は少数です。
事前に訓練のお知らせをしていても理解が難しい方、
職員が駐車場を指さして何か言っているから動いている方、
普段と違う流れ(突発的な予定)に対応できない方、いろんな方がいらっしゃいます。
声かけの理解が難しくても、大きな声を出してしまっても、ちょっと不穏になっても、誘導に従って避難できる方はひとまず安心です。
しかし、突発的な予定に対応できず、居室のテレビ前に座り込み動かずこれまで一度も避難できなかった利用者様がいらっしゃいました。
職員は毎回頭を悩ませていました。
そこで、重度知的障がい者の方に緊迫感を伝えるため、
職員は今回、以下の3点に気を配りました。
1.表情
視覚的情報に強いという特性を考慮し、
切羽詰まった状況を職員が真剣な顔つきで伝えました。
2.ジェスチャー
表情と同様視覚的に訴えるため、
どこに行くのか、何をするのか大げさなジェスチャーや指差しで伝えました。
3.音
切迫した大きな声を職員が出しました。
伝達手段は利用者様によって複数ありますが、同時に提示していしまうと混乱する利用者様もいらっしゃいます。
声かけとジェスチャーは別々に行う配慮が必要です。
この利用者様は発語が少ない方です。
日頃から職員がこれまで以上に積極的にコミュニケーションを取るようになってから、発語が増える、動き出しが少し早くなる等良い変化がみられていました。
そのためか一番最後でしたがご自身で駐車場まで避難することができました!
開設4年目となるグループホーム友での、”7回目の避難訓練”でようやく避難できたこと、
職員一同喜びを感じました!
今後も、利用者様の個別性を意識してどのように対応していくか工夫をしながら一緒に頑張っていきます。
グループホーム友では、地域での生活ができるよう利用者様一人ひとりの特性を考え支援をしています。
地域で、利用者様がその方らしく、安心・安全に暮らせるよう地域の皆様のご理解・ご協力のもと、今後も職員一同支援して参ります。